ものてっく

元『かえみなパパの雑記帳』からブログ名を変更しました。物+テクノロジー。物+TECH(最新技術)、物+てくてく歩く。そんなコンセプトに自由で楽しめるブログとしたいと思います。お気軽に、自由に覗いてみてください。

Wi-Fi 6ルータ 本当に速いですか?

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最近流行りのWi-Fi6、よくネットで見かけるのが

「Wi-Fi6用のルータを買ったら通信が早くなった!!」

と書き込みされているのをよくネットで見かけます。

しかし、ネットワークエンジニアの端くれの僕からみたら、

多分Wi-Fi6にして通信が速くなる人ってごく一部の人だけなんですよね。

その辺の、誤解を詳しく解説していきたいと思います。

 

 

 

もくじ

 

 

 

Wi-Fi6って何?

まずはWi-Fi6って何ってところから説明していきたいと思います。

Wi-Fi6というのは無線通信の規格のことで正式名称は「IEEE802.11ax」と言います。

まずネットワークエンジニアとしてはIEEE802.11axの方をよく使います。

ただしあまり詳しくない人に話をする場合は、わかりやすくWi-Fi6っと説明することが多いです。

ではWi-Fi6の利点を簡単にまとめます。

 

 

通信速度が現在主流のものより早い

現在主流となっているものは「IEEE802.11ac」と行って一般には「Wi-Fi5」と呼ばれています。

このIEEE802.11acは理論値ですが、通信速度が433Mbps.~6.93Gbpsの速度が出ます。

一方、Wi-Fi6は理論値で通信速度が1.1Gbps~ 9.6Gbpsもの速度が出ます。

この数値だけ見ればどれぐらい速くなっているのかわかってもらえるかと思います。

 

 

消費電力が低い

これまでの通信方式としがい、通信するタイミングをコントロールして通信することで

Wi-Fi機器の消費電力を下げる機能があります。

 

 

2.5GHz、5GHzの両方の周波数が使用できる

無線の周波数としては2.5GHzと5GHzという2つの周波数帯域を使用していました。

Wi-Fi6では両方の周波数帯を使用できるようになります。

 

 

以上のようなメリットがありますので、簡単にまとめると今まで以上に早く通信できて、消費電力も下がる

通信規格だということになります。

ほんとこれだけ見ればすごくいい通信規格なんですけど、これを生かすためには色々と考える必要があります。

 

 

 

Wi-Fi6を使う上で有線LANがボトルネック

Wi-Fi6は本当に今までの規格より早くなるのですごくいいと思います。

なので皆さん、「Wi-Fi6のルータ買ったら速くなった!!」と感じる人もいると思います。

多分それは、フラシーボ効果(思い込み)です。

まずWi-Fi6にする上で考慮しなければいけない部分をまとめます。

 

 

ごく一般的な家庭のインタネット体系

まず初めに一般的な家庭のインターネットを図にしてみました。

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インターネット接続はまず初めにONUと呼ばれる光端末終端装置に接続されます。

これはご家庭で光ファイバを引かれているところには必ずあり、光ケーブルが入っている機器になります。

ここからWi-Fiルータに接続して、無線電波に変換したのちPCやスマホなどでWi-Fiを使用することになります。

 

これらがよくあるご家庭のインターネット体型になります。

この構成でWi-Fiを使用されている方は結構多いのではないでしょうか。

ここからなぜWi-Fi6ルータを入れても速くならないのかを説明していきます。

 

 

 

Wi-Fi6対応のPCやスマホを使っていますか?

まず初めに、1番初歩的な部分ですが、Wi-Fi6対応のPCやスマホを使っていますか?

この部分がまずWi-Fi6に対応していなければもちろんWi-Fi6の早い通信をすることはできません。

Wi-Fi6は下位互換性がありますが、もちろんそれは下位の規格の通信をできるだけで、

Wi-Fi6に対応していないPCやスマホをWi-Fi6の新規格に対応させる訳ではありませんので、誤解されないようにお願いします。

 

 

有線LANの口の通信速度がボトルネック

まず初めに図の有線LANの部分をご覧ください。

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赤丸で囲った部分ですが、この部分が実は通信速度が遅い場所になります。

まずWi-Fi6ルータのLANケーブルを接続する口を確認してください。

この口の通信速度が一般的に1Gbpsしかありません。ではよく思い出してください、Wi-Fi6の通信速度は1.1Gbps~9.6Gbpsでした。

Wi-Fi6の最低速度は1.1Gbpsでまあ有線LANの口と同じ速度ですが、最大速度で考えれば全然足りません。

正直なところ、Wi-Fiの機器の有線LANポートが10GBpsを賄える通信速度が出る機器はありません。

最近ちょっとずつ増えてきているのがこの有線LANポートが5Gbpsまでできるものが出てきましたが、

あくまでもそれは業務用として販売されているので、ごくごく一般的な家庭で使用するのはあまり考えられないかと思います。

 

 

有線LANのケーブルの仕様はCat5eじゃダメです

上記と同じ図になりますが

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こちらの図で赤丸で囲った部分のケーブルは何を使用していますか?ケーブルに記載してあるので興味がある方は調べてみてください。

その時に「Cat5e」って書かれてたら、Wi-Fi6の恩恵には与れません。

なぜかと言うと、Cat5eケーブルは1Gbpsまでの通信速度しか出ないからです

Wi-Fi6は何度も言いますが、1.1Gbps~9.6Gbpsの通信速度が出ますが、途中のLANケーブルで1Gbpsまでしか

速度が出ないのではWi-Fi6の恩恵には与れません。

じゃあどうすればいいのか?というと、Cat6以上の規格のケーブルを使用してください。

Cat6という規格は最大通信速度が10Gbpsの通信速度まで対応しています。ただし10Gbps使用する場合は55mまでと規定されています。

55mであれば一般家庭では問題ない長さかと思います。

しかしあるWi-Fi機器メーカ(安売りしているメーカではありません)の担当者にこのへんを聞いてみたところ

メーカ的にはCat6Aケーブルを推奨しているとのことでしたので、Cat6A以上のケーブルを用意する方がいいでしょう。

しかし以前記事に書きましたが、Cat6eとかCat7ケーブルが家電量販店で販売されていますが、これらは

各メーカが勝手に言っている企画になりますので、使用したところでCat6A以上の性能を持っているのかどうかはわかりません。

詳しくは過去記事をご覧ください

 

 

 

現状で使えるWi-Fi6の速度が出せる範囲

先程何回か出したごく一般的な家庭でもWi-Fi6の恩恵に与れる範囲はあります。

それは下の図の赤丸の範囲です。

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Wi-Fi6ルータを介して通信する無線の部分はWi-Fi6の恩恵に与れます。だって使用している通信規格がWi-Fi6なのだから。

その部分で何をするのか?それは僕にもわかりません。PCにスマホのデータを移すのが速くなるぐらいでしょうか。

それより上位の部分については、まずWi-Fi6ルータのLANケーブルを挿す口が1Gbpsしか出ないんですから

もうどうしようもありません。

 

 

 

一般家庭でWi-Fi6の恩恵に与れるネットワークはこれだ!

まずはこちらの図をどうぞ

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僕が考えた一般的な家庭でWi-Fi6を使えるネットワークの構成は1番簡単でこの構成です。

赤で印をつけた部分をパワーアップさせなければWi-Fi6の恩恵には与れません。

 

① Wi-Fi6対応のPCとスマホ

これはごく当たり前なんですが、Wi-Fi6に対応したPCやスマホなどの機器がないと使用できません。

対応の機器を準備してください。

 

 

② 有線LANが5Gbps〜10GbpsのWi-Fi6ルータ

Wi-Fi6を使用できるルータは家電量販店でも売ってきていますので簡単に探すことはできるでしょう。

あとは有線LAN(LANケーブル)が刺さる口の通信規格が5Gbps〜10Gbpsのものをご用意ください。

そうしないとインターネットはもちろん速くなりません。だって有線LANの部分が1Gbpsだからです。

 

 

③ Cat6以上のLANケーブルを用意

Wi-Fi6の通信速度を出そうとするとCat6以上のLANケーブルが必要になります。

メーカ推奨であればCat6A以上になります。このケーブルをご用意してください。

そうしなければ10Gbpsなどの高速通信がケーブルを通りません。

 

 

 

機器を揃えても

上記であげた機器を揃えても、もちろん家電量販店で格安で販売されている機器ではこの速度は出ません。

そもそも家電量販店で販売されている程度の機器で使えるのならば、実現場でプロモ使用しているはずだからです。

もちろん僕が仕事でWi-Fi6を構築するのならば家電量販店で購入できるようなメーカの機器は入れません。

なぜならば品質に不安しかないからです。

この規格が通ると家電量販店で機器の箱に書いてあっても実際はできないことが多いです。

安いのが良いはほとんどありません、価格なりの性能しかないということになります。

 

 

 

以上を踏まえてWi-Fi6のネットワークを構築しようとすると費用は

¥1,000、000を超えてくると思います。もしかすると数百万とか。

それぐらいの費用がなければWi-Fi6を構築しても意味がないです。

 

 

 

ではなぜWi-Fi6にしたら速くなったと感じるのか

仮定ですが、古い機器が新しくなったからだけですね。

使い込まれた機器より、新しい機器の方がそりゃ性能が良いですからね。

あとは一番最初に書いた通りにフラシーボ効果が考えられます。

 

 

 

さいごに

これからWi-Fi6の機器を購入されようとされている方の少しでも参考になれば良いなと思います。

またすでにWi-Fi6の機器を購入されて速くなったと感じている方、本当に早くなりましたか?Wi-Fi6の理論値の通信速度出ていますか?

なんでも新しいものを買えばいいというわけではなりません、それなりに知識も要ります。

本気でやりたいと思っている方は、それなりの知識を勉強してそれなりの知識がある方に相談してやってみてください。

 

そして皆さんの快適なネット生活が送れますように。